『とんび』 重松清 角川書店(2008.10.31)
主人公のヤスさんが ”とんび”
待望の息子が ”鷹” という立ち位置。
だけど、読み終わってワタクシはそうは思わない。
ヤスさんはとんびではないし、アキラは鷹ではない。
アキラはヤスさんの子でしかない。
13日にスタートしたTBS日曜劇場ですが、第二話も終わりました。
が、まだ観ていません。
録画してあるので何週間かまとめて観ることになりそう。。。
ワタクシが本を読み終えたのが一昨日ですから、本当はしばらく観ないでおきたいです。
なぜって? 本がよかったからかな。
どちらかというと、映像よりも読み物で感じた余韻のほうを大切にしたい性質なので。
語り口調が軽快で、コミカルな表現もありスイスイと読み進むことができます。
そのくせ、要所要所でズキン!とさせてジュルジュルしちゃいます。
そんなテンポが宮部みゆきさんの著書のなかにもあったような気がしました。
口調が違えば、暖かな人間関係を描いているところが宮本輝氏に少しだけ寄っている感じも受けました。
特に、ヤスさんの幼馴染である照雲の父、海雲和尚の存在が最も共通しているように思えます。
他人を諭す人間がどこかに登場しているのです。
ドラマを観た娘も、そこのところを感じたらしく、周りがイイネ
と言っていました。
母が居ない理由はいつか話さなきゃならない。
それをいつにするかのタイミングが難しい。 理由が理由だけに。。。
本当の事は思いもよらない経路で伝わってゆく。
父、母、子ども という整った家族構成が当たり前のことではないということを、ヤスさんもアキラも、その後のアキラの伴侶となる女性も痛感している。
みんながちょっとずつ欠けている箇所を補いながら生きている。
子どもの為に生きていよう。
生きていてほしいと思ってもらえる親でいよう。
と、改心たオババでした。
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