『ぱいかじ南海作戦』 椎名誠 新潮社 (2004/4/27)
映画の原作だというのに、図書館ですんなり借りることができちゃった。
後に続く予約者もいない!
ワタクシの愛する椎名先生の著書だというのに。。。。
ワタクシは死の直前に椎名さんをベッドサイドに呼んでほしいと、昔から考えているんですってば。
学生の頃から好きなお方で、講演会や写真展、自身監督の映画上映会など数回おじゃまし、運よくお言葉も交わせたり。
ファンレターを書いたらサイン本が送られてきたし。
(『地下生活者』集英社 (1993/02) だった)
当時のファンレターの宛先は小平市の自宅でした。事務所のお姉さんが教えてくれたので「ホントに自宅にだしちゃっていいのか?」と少々とまどった覚えがあります。
さてさて、肝心の著書の中身ですが。。。
会社が倒産したうえに離婚して心が折れた中年男が南の島(西表島)へ逃避。
海岸でのキャンプ生活がこの本のメイン舞台です。
ちなみに、「ぱいかじ」とは沖縄地方の方言で「南から吹く風」という意味です。
たどりついた海岸で怪しい男たちの仲間入りをするも、まんまと荷物を持ち逃げされてしまい丸裸になったところへ都会からやってきた青年が同居(?)を始めます。
ひょんなことから若い娘の二人連れも加わった4人の共同生活を描くなかで、窃盗犯への復讐を果たし彼らともまた一緒に住まうことになる。
誰かさんと誰かさんが心惹かれ合うとしても致し方ない。
要するに、海岸生活がいかに気ままで、海に魚がいれば食うに困らない。
面倒なのはビールを求めて街まで出かけてゆく手間だけ。
集まったのは皆、何かに疲れて逃げてきた者たち。
これまでの自分たちの日常を振り返り、のんびりと過ごした先に待っているものとは。。。
中途半端な終わり方でもいいじゃないか
(映画のラストがどう脚色されたか知りませんけれど)
南の島を愛し、キャンプでビールが最高の宴だと公言している著者の夢がつまった物語。
主人公の宮のおっちゃんこと、阿部サダヲは映画番宣で、「ボクがダメな人にはキツい映画です」と言ってました。
逆に阿部サダヲ好きにはお宝映画でしょう。
ワタクシが原作読んでいる最中の宮のおっちゃんは、はっきりくっきりと椎名誠でした
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